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本『漫画貧乏』佐藤秀峰 著 PHP研究所

本『漫画貧乏佐藤秀峰PHP研究所

この本の中で主張している事は大きく分けてこの3つになるのではないだろうか。

数あるエピソードの中で特に印象に残ったのは、無断で「ブラックジャックによろしく」が韓国で二次使用され、講談社から振り込まれた約329万円を全額返したという所。 本物の信念持って書いてるんだなぁと感じた。 それと同時に、疑問を持った事を佐藤さんみたいに編集部(出版社)に直訴する漫画家はいなかった事にも驚いた(いたかもしれないが現状は全く変わっていない)。

漫画家と出版社の力関係は

出版社>漫画家(実質出版社の下請け)

これに疑問を感じ、出版社(電子書籍ポータルサイト)を自分で作る所までいくのは並大抵の事では難しいけどやってのけたのは素直に素晴らしい。 省略された行間の中にすごい苦労があったんだろうなと想像できる。

また、できる事ならPHP研究所はどんな思いでこの本を出版したのかを知りたい。 出版社を批判している内容の本を出版するのは簡単では無いはず。 漫画雑誌を扱ってないから出せるというのが一つの理由としてあるのかな。 この本が講談社とかから出たら面白いのに。 (今、PHP研究所コミック出版部のページ見てみたら結構実験的で面白そうな作品が並んでいた。)

紙媒体での出版と電子書籍での配信。 この二つのチャネルからの読者へのアプローチはこれから増えるだろうな。 しかし、その為には電子書籍の価格をよく考えなくてはいけない。 どう甘く見積もっても紙媒体と電子書籍の値段が同じだと消費者は電子書籍を避けるだろう。 Amazonダウンロード販売が各出版社と交渉中というニュースも最近あった。 時事ドットコム:「キンドル」年内に日本参入=電子書籍市場を開拓-米アマゾン

最後に佐藤さんのこの言葉、 「笑ってくれても構わないのですが、僕は世界を変えようと思ってます」 が実現することを一読者として切に願う。

余談だが、

とツイートした所、 佐藤秀峰氏本人にお気に入り登録されたのは少し嬉しかった(笑)。

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自分はストリーミング版で読んだ。