本『美術手帖 2012年 09月号』 美術出版社
先月、横浜美術館でやっていた「君や僕にちょっと似ている」展を鑑賞した。
奈良美智さんの事は、Twitterで見かける芸術家というくらいの認識でほとんど予備知識が無かったといっても良いくらいだった。そんな感じで観に行ったのだが、観終わった頃には「来てよかった。」と心底思った。
実際、来館者数も相当な人数で、並んでる絵はそれぞれ一列になって順番に数珠つなぎで見て行かなければならない程、盛況していた(入場券売り場や土産ショップは行列ができていた)。
最初、ブロンズ像が出迎え、次に様々な小物が配置されている小部屋、様々な絵、使い終わった封筒やダンボールに描かれた作品、今でも鮮明な記憶が蘇ってくる。
それほど感銘を受けたので、奈良美智特集をしていたこの美術手帖を購入したのである。
アラーキーや村上隆との対談、彼が美術予備校で講師をしていた時の生徒が今大学で准教授をやっていてその大学に招かれ今回のブロンズ像を作った事、草間彌生との直筆往復書簡等なかなか読み応えがあった。
タイの文科省ディレクターもコメントを寄せていて、タイでの知名度の高さが窺えた。タイでも何度かアートプロジェクトに参加しているという。
地元の駅ビルにある目付きの悪い人形が彼の作品だと知らず、今回初めて名前と顔が一致した。15年くらいこの人形は目にしているので少し感傷的な感覚を覚えた。
今回、横浜美術館で奈良美智展が開かれたのは10年ぶりだという。次回横浜で開かれるのはいつ頃だろうか…
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